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5.回想 ギタリストとの出会い

究極な夢を描いてから6年後、、、。

アルバムには、尊敬し、音楽道の師匠の、
ギタリスト・萩谷清さんに参加していただくことになった。
萩谷清さんに出会ったのは、今から、12年前。
今回のアルバムのプロデューサー・多賀谷さんも、萩谷さんがご縁で出会っている。
また、萩谷さんの計らいで、ピアノに倉田信雄さんが、参加していただく事も決まった。

嘘のようなホントの話。
大丈夫か?
レコーディングに向かうだけでもいっぱいいっぱいなのに、
プロの方達と一緒に録音なんて、、、

大丈夫か?
失礼な事にならないのか?

強い夢って叶う
そんな悠長な事、言うてる場合やない。
現実となった夢を、実現する為に、がんばらねば-っ。


また、今回のアルバムを製作できたのは、ギタリスト萩谷清さんとの
出会いから始まったといっても、過言ではない。

----------回想----------
2000年10月21日。
あの銀座スウィングのドアをドキドキしながら開け、Kiyoshi Hagiya SuperBandに出会った瞬間から、
今日の事は約束されていたのだろうか・・・
-----------------
Kiyoshi Hagiya SuperBand(現SPB)
(萩谷清(Git)倉田信雄 (Piano)、岡沢章(Bass)、渡嘉敷裕一(Drums)、
木村誠(Perc.)、ボブ・ザング(Sax))
--------------------

2000年10月初旬。
私は萩谷さんに失礼なメールを出した。

****************************************************************************
はじめてメールします。

SUPER BANDについて、とても興味が有り、詳しい事を知りたくメールしました。
HPは更新はまだかまだか・・・と毎日拝見しております。

私が、もっとも尊敬するピアニスト 倉田さんの情報をネットで探して、このページ
にたどりつきました。
メンバーを見てびっくり!! HIPのメンバーも入ってる!!
これは興味を持たないわけがない・・・
ライブに行かなくては!と言う事で、京都から、21日、東京のライブへ行く予定です。
関西では予定ないみたいだし・・・
萩谷さんのギター、ごめんなさい、まだ聞いた事ないんですが、(大変失礼ですよねっ
 ごめんなさい)とても、楽しみにしています。
豪華一流ミュージシャンの演奏をライブハウスで聞けるなんて、夢みたい!

レコーディング終わられたそうですが、メンバーはライブのメンバーでしょうか?
すべて、オリジナルですか ?
いつ発売ですか?

銀座スウィングって、どのくらいのスペースなのでしょうか?
ライブは2ステージですか?
予約しないと無理なんでしょうか?

すみません。大変失礼な文章かもしれませんがお許しを!

では、ライブ楽しみにしています。
                               (原文のまま)
****************************************************************************

その少し前に、わたしの音楽のルーツである、強く影響を受け、
リスペクトしている、さだまさしさんのコンサートに出かけた時、
あるピアニストの音と出会った。
聞いた瞬間、とても身動きできないくらいの感銘を受けた。
言葉では表現しずらいけれど、
歌に寄り添うように、優しく、情感いっぱいに奏でられ、
時には優しく、時には情念的に、鍵盤が歌う。
一音、一音に息吹を感じる。

~神なる音~
もっと、間近で聞けないのだろうか、、

どうしても聞きたい、、、
その想いが、萩谷清さんへのメールに走らせた(^_^;)


そして・・・  すぐに返事が来た。驚いた。
大変失礼なメールを出しているのに・・・
kiyoshi hagiya super bandの事、スウィングの席の事など教えて頂いた。
なんと優しい寛大な方なんだ・・・
逢いたい・・・  きっといい方だ。その時そう思った。
ギターを聞いた事もないなんて・・・ 今読み替えしても失礼きわまりない事を書いて
出しているのに・・・

~萩谷さん その節は シツレイシマシタ~

扉を開けると、kiyoshi hagiya super bandのサウンドが聞こえて来た!
日本のトップレベルのスタジオミュージシャンが集まったバンドだけある。
又、私の好きなサウンドだ!
こんなすごいバンドをこんな真近で聞けるなんて・・・
なんて優しいギターの音なんだ・・・  胸にしみる物がある。
東京まで来た意味があった。いいバンドに出会えた。
あっ、この方が萩谷さん・・・ あっ・・・ 倉田さんだ-----。
あの瞬間の感激は今でも忘れない。

休憩時間に、萩谷さんに声をかけた。
「あの----、京都の羽衣です」
「いらっしゃい・・・ そうだ、倉田に紹介に紹介しなきゃねっ」
すごく気をまわしていただいた。なんといい方だ。
おかげで、私は神と思っている倉田さんと、逢う事が出来た・・・ 
そして会話する事もできた。
すべて萩谷さんのお導きだ。
なんといい方なんだ・・・ 私は調子に乗り、初対面である事も忘れ、
「あのレットイットビーのアレンジよかったです・・・ バンドに頂き--。」と軽口を叩いてしまった。
なんか、最初から緊張せずに話せたんです。何でだろう。
そして・・・ 神と逢って、ミーハーになっている私は・・・
写真を一緒に撮っらせてもらう事になった。
萩谷さんとも一緒に撮らせて頂いたのだが・・・
なんと、倉田さんとの2ショットの時、萩谷さんにシャッターを押させてしまった。
なんちゅう事すんねん。

~萩谷さんエライ失礼なオバハンだとオモワレタコトデショウ ユルシテクダサイ~

この日から私は、萩谷さんに引き込まれて行った・・・

人生は出会い。人の縁とは不思議なもので。
同じ世代に生き、知り合った事も何かの縁だ。

私がピアノを初めた時、いや、倉田さんを知った時・・・
その時から、今日の事は約束されていたんだ・・・

~すべてはあの日から始まった~


------------長編ですが、ご興味ある方は-------
2004年1月30日〜31日。
萩谷清京都ライブ&清柳会・大人の遠足。
そんな日の記録・・・
〜A SPECIAL DAY〜
http://ouiui.exblog.jp/
-----------


4.究極な妄想 その後・・・

東京での打ち合わせが終わり、
一気に物事が動き出した数日後、
夢に描いていた事が現実になった。

今から6年前の、2006.11.14のブログに、こんな事を書いていた。

タイトルは〜究極な妄想〜
----------
こんなメンバーをサポートに、 自分の曲が歌いたいと、
絶対に叶わぬ夢。究極な妄想。 -

ギター・萩谷清さん
ピアノ・倉田信雄さん
ベース・岡沢章さん
チェロ・矢島さん
バイオリン・小島さん
ステージアレンジ・倉田信雄さん&渡辺俊幸さん

あ~、なんか、サウンドが聞こえてくる。
叶わぬ夢だから、少しでも・・・
たった1%でも、このサウンドに近づきたいと思う。

昨夜、9ケ月ぶりに、大阪フェスへ、 さださんのコンサートに行ってきた。
このサウンドやねん。
ふぅ---って、吸い込まれていき まったりと時間が過ぎゆく・・・。

この音楽に出会えたから、今、歌っている・・・
------------------

確かに、、妄想すぎる、、
オリジナル曲を作り、歌い始めた頃の究極な夢のひとつだった。

6年後、、
究極な夢。
現実になった。
その妄想した(^_^;)メンバーの中のお二人に、
レコーディングに参加していただく事が決まったのです。


遡ること12年前、、
2000年10月。
ひとりのギタリストとの出会いが全てのハジマリだった。


3・チ-ム風花始動 

2012.冬。
決断したものの、CDができるまでの課程は未知なる世界。
ホントに、ホントに、大丈夫? 
大きな扉を開けたものの、最初の一歩は霧の中。

レコーディングするまでに、どんなものを準備しなければいけないのか、
CDとして、カタチになるまでに、どんな工程があり、自分たちは、
どんな事をしなければいけないのか?
頭の中、?????いっぱい。
一から十まで知りたい!!

けれど、プロデューサーの多賀谷さんとは、12年前からの古いおつきあいなので、
数々のシーンを共にして、わたしの性格をよくご存知なのもあるのか、

「まずは、音に専念しましょう」

と、おっしゃった。
そりゃそうだ、、 今、最後までの課程を聞いたところで、
最初の一歩にも辿り着いてないのに、現実感もなく、理解もできないだろう。

CD完成までにする事を、一から十まで伝えてしまうと、
あわわわわわ~と、パニックになり、先走りしすぎて、
目先の物が見えなくなってしまい、暴走の恐れありと思われたのだろう(^_^;)


まずは、楽器編成、選曲、音源等の資料作り。

CD収録曲の選曲。う--むっ、、難しい--っ。
ライブの時の選曲でも悩むけれど、CDは繰り返し聞くもの。別物。
バラエティ色豊かな曲調が必要だし、その中で、自分たちの
コンセプト、想いを伝えるという事も必要。
その上、カヴァー曲も3.4曲考えなければいけない。

曲のリストアップ。
そして、過去の音源から、曲を並べ、通してきいてみては、曲を入れ替えし、
また、聞いては、、入れ替えし、、、
そんな作業を続けて、やっと12曲(当初は12曲の予定だった)の原案ができた。

次に、録音に備えての、楽譜作り。
弦のパート譜以外、ほんとんは、歌詞カードの上にコードが書いてあるものしか、
作成してなかったので、大変っ!
音の地図がなければ、録音もできない-。
せっせせっせ、、、楽譜書きの日が続いた。


5-57ce7.jpg
2012・春 東京。
桜満開近し、花冷えのする小雨降る日、
ブロデューサの多賀谷さん、エンジニアの木村正和さんとの、初回打ち合わせ。
いよいよ、本格的に動き出した。

エンジニアの木村さんとは初対面。
わたしの尊敬し、音楽の師・ギタリスト萩谷清さんや、
モーニング娘、平原彩香さんの~空~のアルバム等、数多くのアーティスト、
プロフェッショナルな音楽に携わられている方々なので、
失礼な質問ばかりで、ご迷惑かけないだろうかと、少し緊張。
それも、最初だけでしたが、、、(^_^;)

エンジニアは、プロ・アマ問わず、アーティストがリラックスして、
心地よく録音できる環境を作る事も仕事。
と、おっしゃって下さり、ホッ、、、。

次々に、細かな事が決まっていく。
不安な事が、クリアになっていく。

6月に、菅平高原のホテルマッキンリーのスタジオで、
ライブ感覚、弾き語りスタイルの、基本、一発録音に決定した。
クリック音を聞いての録音は、家でも練習してみたけど、
どうも、苦手意識からなのか、リズム音痴なのか、うまくいかなく、
回避したいところだったので、ホっとした。
ただ、一発録音という事のプレッシャー。
集中力がより必要になる。

大丈夫か? 

「もしかして、、ヘッドホンして録音ですか?それは、無理です。
経験した事もないし、、、」

「そうですよ」

今から思えば、何と無知な質問をしてたんだろう(>_<)
恥ずかしすぎる、、、。
そして、お二人も、頭の中に不安が広がったのではないだろうかと思う。
打ち合わせに同席してくれた、風花スタップの、石井女史も、同感だっただろう、、。

大丈夫か?


打ち合わせ以降、一気に録音に向かって動き出した。
日々、メールのやりとりが続いた。

ゲストミュージシャンとして、木村さんのご紹介で、
東京在住のフリーバイオリニスト・輪月映美さん。
多賀谷さんのご紹介で、長野在住のドラマー・飯塚理恵さん、
そして、多賀谷さんがギタリストとして、参加していただくことになった。

チ-ム風花(勝手にネーミング)始動です。


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2・大きな扉

2012年物語 最初の日 〜想〜

m_20120101170140.jpg
広く高く 雲ゆらゆら 翳りない空の青
掌に残る夢 抱きしめて
どこまでも 歩いて行こう
上を向いて、強い心で高く高く、、、
--------------
20121.1のブログに、こんな事を記していた。

2012年は、大きな扉を開ける年。
迷いもある。不安もある。大丈夫なのか?
少しの揺らぎはあるければ、そう心に決めていた。
いつもと違う年明けだった。

ライブ活動を始めてから、いつかCDを作りたいという夢が芽生えていた。
年齢的なものもあり、近年、その想いが強くなっていった。
ミュージシャン仲間達が、CDを発売されるのを羨ましくも思ったし、
また、ライブに来ていただいた方から、
「CDはないの?」
と、数多く、お声をいただくようになった。

最初は、スタジオ録音など考えもしなかった。
クリック聞いて、歌とピアノを別々に録音する手法しか思い描いてなかったし、
自分には無理だと思ったし、自分にはほど遠い世界だと思ってた。
弾き語りスタイル、ライブ感覚で録音=ライブ録音のCDというものがベストだと思っていた。

ライブ活動の中で、ライブをライン録音したものを、何度か、
ベガ・ミュージックエンタティメントの多賀谷さんに聞いていただいたけれど、
いつも、いい答えは返ってこなかった。

羽衣さん、思いっきりが必要です。
スタジオで録音しましょう。
菅平で録音しましょう。

と、おっしゃっていた。

確かに、自分達の演奏力もだけれど、マスタリングまでしたものもあるけれど、
自分でも、納得いく音ではなかった。
内容的にも、同じ曲想のものばかりであったり、
音の花の蕾にもなってなかったのかもしれない、、、。

47歳で歌い出した時に、
「こんな歳から歌いだすのやから、中途半端な事はできひん。かなりの努力が必要や。」と思った。
2011年の秋頃から、
「CDも中途半端なもの作るより、一生に一枚かもしれんし(^_^;)
プロの手に委ねて、スタジオ録音したCDを作ろう。」
と、考えの転換をしていた。

思いが熟し始めた頃、2011年12月に、ベガ・ミュージックエンタティメントの多賀谷さんが、
プライベートで、京都に来られた。

すごいタイミング、、、
その前後は、ライブ等で予定が詰まっていたのに、来られる日だけ空いていた。
プライベートでこられていたのに、会ってすぐに、CDの相談をした。
何時間話ただろうか、、
夕方からお会いして、日付が変わる頃まで、話していたと思う。

「菅平で録音をしましょう。オリジナル曲ばかりでなく、カヴァー曲も3.4曲入れましょう。
その方が親しみやすいから。エンジニアは木村さんで、ゲストに萩谷さんも入って
いただければいいですね」

多賀谷さんの頭の中には、ビジョンが描かれていた。
もしかしたら、わたしが、いつか言い出すと、思ってられたのかもしれないな、、。

「はい。考えてみます。よろしくお願いします。」

人生。タイミング。
今までの迷いとかは何だったのか?と思えるほど、
CD制作に向けて、話は進み出した。

不安の方が大きい。
わたしら、、大丈夫なん??????
思えば思うほど、不安が膨らむ。
今だったら、戻れる、、、
けれど、新しい扉の向こうの景色も見たいから、
大きく一歩踏みだそうと決断した。


2012.1.19 バースデー前日。
多賀谷さんに、こんなメールを送った。
新しい歳になるまでに、次の一歩に向かいたかった。
-----------
2012。
わたしにとっては、とっても大きな扉を開けようと思います。
ただ、考えれば、考える程、扉の向こうは、雲海で、
少し風景を見ただけで終わってしまうのではないかと、
不安の方が多いですが、思い切って、突進していこうと思います。
扉の向こうの景色を見てみたいです。
-----------

2012。
年明けと共に、大きな扉が開きました。
どんな景色が待っているのだろうか、、、

いつもと違う季節のうつろいになるのだろうな--。


つづく・・・

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1・ON THE WAY

ある日、DVDの探し物をしていたら、
ラベルのないDVDが見つかった。
何だろ?と、再生してみたら、2004年12月4日。
7年半前のわたしが歌っていた

DSC00308_jpg.jpg
フレッシュ(^_^) 若い、、(^_^;)

当時、ピアノ弾きとしての活動はしていたけれど、
歌う活動始めてない頃で、また、歌う活動など考えてもいない頃で、
年に一度の仲間内のライブで、みんなへのサプライズで、
わたし自身も、いつもと違った事をしてみたいと思い、
当時、はじめて作ったオルジナル曲を弾き語りしていた。
風花のメンバーでステージに出演していた。

歌う活動を始めたのは、それから1年後、、、。

---------------
~ON THE WAY~    2004.7 羽衣

この道はまっすぐ続く 果てしなく続く
あなたの背中見つめ わたしは歩いてゆく
もうちょっとだけ 頑張ってみようかな
もうちょっとだけ 頑張れる気がするよ
虹の架け橋が見えたそんな気がするよ
一歩づつ 少しづつ 歩いてゆきたい

夢を夢と呼んでは 何も起こらない
道は遙か遠くだければ まっすぐ繋がってはず
もうちょっとだけ 頑張ってみようかな
そう あなたの背中が 少しづつ近づいたような
虹の架け橋が見えたそんな気がするよ
一歩づつ 少しづつ 歩いてゆきたい
わたしは夢に向かい 一歩づつ歩いてゆく♪
----------

そう。夢に向かいずっと歩いて来た。

時は流れ夢のカタチは違ってきたけれど、
夢の丘に、もうすぐ辿り着く。
ひとつの夢の花が咲く。

わたしの好きなアーティストがいつも仰っている
~強い夢は叶う~

あの頃の自分に伝えてあげたい。
まっすぐにまっすぐに歩いていれば、
夢は叶うと伝えてあげたい。
大きな大きなプレゼントを持ってやってくると伝えてあげたい。

古い映像の中、歌い始め元年の自分に出会い、
もう一度、初心な気持ちに戻りたいと思った。
偶然みつけたのではなく、必然的に見つかったDVDなのかもしれないな。

つづく・・・

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50歳を過ぎてから夢を叶える  ~プロデューサー多賀谷氏の手記より~

~夢は一日にしてならず~

風花アルバム誕生までの秘話を、アルバムのプロデューサーが書いて下さっています。

読み返しながら、過去の自分と出会っています。
そして、歩いて来た道全てが、今に繋がっているのだと実感しています。
夢は一日にしてならず、、、 強い夢は叶う、、、

---------------------
50歳を過ぎてから夢を叶える
(プロデューサー多賀谷氏の手記より転載さてていただきます)

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夢を実現するのはいくつになっても大変なことで、そして価値あることです。
これから一人の女性とその連れ合いとの夢への歩みを記してみたいと思います。

彼女に初めて会ったのは銀座スイング、私の師匠でもある萩谷清氏のバンド
Kiyoshi Hagiya SuperBand(現在のSPB)のライブでした。
彼女は京都からはるばる駆けつけて来たのでした。
それは今から12年程前になります。

彼女は倉田信雄さんのファンであることはわかりました。
早速倉田さんとのツーショットの写真を倉田さんにお願いしたわけです。
彼女はその頃ピアノを弾いていて、京都でSTUFFのコピーバンドらしいことを
やっているので、SPBのファンなのだろうと疑いもしませんでした。

そして彼女は萩谷清さんの後援会件ファンクラブの清柳会に入会するのでした。
彼女のバンドもSPBの演奏ナンバーであるBRAZILIAN STOMPなども演奏していた
ことから、同じ清柳会の澤辺さんと私と彼女のご主人とのユニットGTORを組むことになるのでした。
その頃はまさか現在のような展開になるとは夢にも思いませんでした。
彼女は常に夢を追い求め現実少しずつ前に進める人でした。

まずは、銀座スイングに京都から来たことが彼女の人生を変える大きな一歩だったのだと思います。

しかし、其の後の展開はさすがに夢にも思いませんでした。

(その弐)
菅平とGTOR
2002年の秋には清柳会という組織で大人の遠足に行こうということになりました。
行き先は菅平のホテルマッキンレー、ここのオーナーは流石(さすが)さんと言って、もともとジャズギターを弾いていた人で、ここに移り住み
スキー教室とジャズ教室を開いていらっしゃいました。ここにはライブできるスペースが食堂にあり、以前から山岡未樹さんも生徒さんを連れてスキー合宿をされていました。
この大人の遠足でも当然、萩谷師匠を中心にみんなで演奏をしようということになり、ただセッションでやるのはつまらないからということで
GTORというユニットを結成します。ここのGというのは彼女のご主人で
ニックネームが「がっちゃん」から来ています。彼はベーシストです。
本職は京都では今は数少ない染め物職人さんです!
Oが彼女、Rは良一さん(ほんとうはよしかず)。
しっかり、曲もキメも 準備してしょっぱなを飾ります。
あとはセッションタイム、流石さんもギターやスチールギターで飛び入り
延々とセッションが続きます。
Rさんの本職 ヴォーカルですが、実はこの年の始めに京都での萩谷清ライブがあり、その翌日のセッションでRさんがドラムを叩いたらかなりいい感じということでRさんはこのときはドラマーでした。
このペンションのオーナーの流石さんは菅平ジャズフェスティバルを運営されている方で実はこのペンションの裏に或る建物を建設していたのでした。
「来年からはここで録音できるから!使って!」
まさかね、正直半信半疑でしたが。
これが、後々色々なことに繋がるなど。。。思いもよりませんでした。

(その参)

菅平とエンジニアの木村さん
ホテルマッキンレーのスタジはどうみても外見が体育館(失礼)
中は練習ホール。なのでそれなりにものだろうというのが第一印象。それから年月が経つのです。
エンジニアの木村正和氏、VMEでは「Method」はじめとして
数多くのレコーディングでお世話になっているエンジニアさんです。
或るとき「菅平でレコーディングして来ましたよ!」と仰る。
「それもしかして流石さんのところですか?」と私。
聞いてみると平原綾香さんの「そら」じゃありませんか!
なんと素晴らしい空気感。
「さすが(流石)菅平!」と思わず。
菅平のもつ清涼な空気感と流石さんのスタジオの自然なリバーヴが見事に作用しているのに驚かせられました。
そして、次の録音テーマ「L5ブラザース」をそこで録音することに迷いはありませんでした。
二人のギタリストの直居隆雄さんと萩谷清さんとがGibison L5を使ってのDuoなのです。こちらはアンプを通したものの、見事にその空気をインクルードして一発録りのライブ感が演出されています。
http://amzn.to/NSGqBQ

そして、その後は亡きジョンレノンをトリビュートした、萩谷清
「イマジン」と繋がります。こちらは打ち込みを含んだアルバムに菅平の空気を重ねるという試みです。
あさばみほさんや、粥川なつ紀さんの参加で見事な音に仕上がりました。
Help:
http://bit.ly/sLiI2k
ノルウェーの森
http://bit.ly/v20KUh

もう、ここを使わない手はないでしょ。


(その四)

彼女は2005年くらいから唄をうたうようになります。
ある夏期親睦会に久しぶりに登場して来ました。
その時の彼女が自分で作詞作曲するシンガーソングライターになっていました。
その時からが夢を具体化する一歩に入ったのだと思います。
その曲はやさしく、深みがあり、その詞は独特の世界観があります。
それからしばらくして京都のRAGへ訪問した折りに、会う機会があり。
私、最近ファンが出来たんです。
ライブをやるとけっこう人が入るんです。っと。
だから、その時に折角来たついでに何か渡したい、そうCDでも渡したい。
という話が。
その時の彼女はまだ、軽く考えていました。
ライブの音源をCDに焼いて安く売る、そんな程度だったようです。
後に音源を聴かせてもらいましたが。
演奏や唄の問題以前に音質が今ひとつでした。
ライブは臨場感があるし、その場の雰囲気が大事。でも音だけになったら
ライブで感動して帰った人が後で聴いてみると、あれって思わないだろうか。

だから、私は反対しました。
CD作るならちゃんとレコーディングしましょうよ。と。
別にハコで重ねて録らなくてもいいので、構成はライブ的で構わないので
ちゃんと録りましょうよと。

それから、数年にわたり彼女達の悩みが始まるのでした。
時は韓流ブーム、その間に年齢層の高いファンはどんどん増えていくのでした。

なんだか、既に流れは出来ていたんでしょうね。

(その伍)

ライブの音源をCDにするというのはある意味理由があるのです。
それは弾き語りだからです。
普通にスタジオで録音したとしてもピアノの音と唄は混じってしまいます。
従ってJAZZなどと同じように基本一発録りになります。
なので、ライブなどで演ったものを録っても演奏は基本それほど変わりません。
しかし、音ばかりはもっと複雑な要素が絡みます。
マイク、場所、録音技術、色々なものが絡んで来ますから。それは私は判っていたつもりなので
強く進めなかった(暗に反対した)理由です。

その間実に5年程消費しますが。
試行錯誤を繰り返していました。
ライブを何回録って、1年半程前にこれでどうかという内容でマスタリングまでやってみたところ
あまりクオリティが上がらず、一度ペンディングになりました。
初めてCDを手にした人はラそのCDがライブとは別の楽しみ感が必要だなと思いました。
そうして今暫く迷走することになります。
でも、その間に良かったことは、曲がどんどん出来、ライブの回数を重ね、曲アレンジが洗練されてきたことです。
こうやって機は熟してきたのです。

やがて決断のときがやってきます。

(その六)

(決断の時)
そのユニットは夫婦(めおと)ユニットです。漫才じゃありません。
妻が弾き語り、夫がベースで包み込むようなそんなユニットです。
これだけでももう雰囲気が出て来ます。
曲に
チェロやヴァイオリンが加わります。

さらに加えて詞がキャッチーです。キャッチーという言い方はあまり当たってないですね。言葉に癒されます。
それに加えて昭和なメロディーラインが昭和世代の心をわしづかみにするのでしょうね。
逆に20代以下の若い世代には新鮮に映るのでしょう。
そんな二人に決断の時が来ます。
忘れもしない2011年12月8日です。
二人はもう気付いていましたね。中途半端なものを造るのは駄目だと。
思い切って清水の舞台から飛び降りる決断をしたのです。
造るなら一生もののモノを造ろう。
50歳を過ぎてから造るのだから渾身の一枚を造ろうと。
貸し切りの居酒屋で決断をしたのでした。
録音場所は「菅平」
エンジニアは同じ場所で平原綾香さんの「空」と録った方
菅平の空気感と弾き語りを混ぜてCDにしようと。

ついに決断したのでした。
50歳を越えてからのCDデビュー。
ユニット名は「風花(かざはな)」
アルバムタイトル「心の花」

(おまけ)
シメサバの会というのがあります。それはこの冬に閉店してしまった、つきみ野の「吉之助」というお店のシメサバが圧倒的に美味しくて、我が萩谷清師匠や萩谷雅和先生、そしてシメサバ大好き人の澤辺良一さん等が集まってシメサバを食べる事になっています。
その「吉之助」という店が閉店することになり、2月にシメサバの会が実施されたのでした。
その席での話題は勿論菅平での録音でした。
そして座は盛り上がるうちに師匠の英断が出たのでした。
師匠自ら協力しようと。
その流れで、師匠と彼女が憧れるピアニストさんに助けを求む
ということで菅平と東京での二カ所の録音が決まったのでした。
その後打ち合わせが進むに連れ、菅平ではバイオリンとパーカッションが加わる事に。
レコーディングの日記的なものは本人に任せるとして。
このアルバムは11月16日発売です。

http://amzn.to/VhYx8N

------------------
多賀谷さんには、プロデュースだけでなく、
アルバムにギタリストとしても、参加していただいています。
また、ステキな写真掲載のブログも、必見です!!

Ready to Fly
http://tezguitar.exblog.jp/

掌に残る夢 まだ道の途中 ~はじめに~

1116.jpg
風花1stアルバム ~心の花~ 
ベガ・ミュージックエンタティメントより、
2012.11.16 発売
http://www.vme.co.jp/
■VGDOPL0013 ¥2,500(消費税込)

------------------------

風花 ~心の花~ 

レコーディング日記の、ハジマリ、ハジマリ~
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